暇人の暇人による暇人のためのつぶやき

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母子家庭を一括りにしてはいけない

おそらく、両親二人に育て上げられたほとんどの人は、母子家庭というだけで、貧乏で苦労していると思っているでしょう。しかし実際には、みなさんが想像している「母子家庭」の生活を送っているところは、ほんの一握りなのです。

 

まず、母子家庭は大きく分けて3つほどあります。(夫が主たる生計者とする場合)

 

① 夫との死別による母子家庭

② 夫との離婚による母子家庭

③ 夫が行方をくらました母子家庭

 

まず①ですが、こちらは夫が何らかの不幸に遭い、亡くなってしまった例です。

この場合は、死亡保険、勤め先の企業からの死亡退職金、遺族年金等々。。。

実は、死別をした場合、精神的には非常に苦しいでしょうが、金銭的には非常に裕福になるのです。

 

②の場合、夫には当然子供の養育費を払う義務が生じます。そのため、そこまで裕福な生活をすることはできないでしょうが、普通の生活を送ることができます。

 

それじゃあ、母子家庭の人って実はそんなに苦しんでないんじゃないの?

って思った方。続いて紹介する③のパターンが、実は一番厄介で、皆さんが想像してい典型的な「母子家庭」なのです。

まずこの場合、夫は生きているので、当然保険も年金も何も入ってきません。さらに、夫の行方がわからないので、養育費をもらうこともできません。

そのため、残された母親が一人で頑張って働いて、子供たちを養っていくしか方法がないのです。

とはいっても、もし残された母親が専業主婦だった場合、いきなり仕事を探してもなかなか雇ってくれるところもなく、結局は低時給のパートに出るしかなく、月稼げてもせいぜい10万円程度です。子供がいるうちは、国から児童手当はでますが、それも微々たる額です。

このあまり聞かないパターンの母子家庭③が、みなさんの想像している「母子家庭」であり、よくテレビのドキュメンタリーやドラマ等で悲劇のヒロインのようにあげられている死別や離婚による母子家庭は、実は金銭的にはあまり苦しんでいないのです。

また、たまに街角で、

「父親を亡くして大学に行くお金がない子供にご援助を」

などといった募金活動が行われていますが、父親を亡くした家庭は、もしかしたら金銭的にはみなさんより裕福かもしれません。さらに、両親健在でも奨学金を借りて大学に行く時代、人から援助を受けて大学に行こうなど、ずうずうしいにもほどがありませんか?

私自身も実は③のタイプの母子家庭育ちですが、塾にも行かず、受検にかかる費用(参考書や試験料)はアルバイトをして稼ぎ、一応一流大学と言われている大学に行きました。もちろん、授業日はアルバイトと奨学金で賄いました。(そのおかげで今は毎月の返済に涙していますが(笑))

つまり、私から言わせてみれば、大学に行く費用を募金活動で集めている集団は、人に同情を買ってお金をだまし取る詐欺集団としか言いようがありません。

みなさんに募金するなとは言いませんが、募金する際は、そのことも頭に入れておいていただければ幸いです。