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12歳アイドルがヘリウムガス吸い救急搬送! そもそもヘリウムガスの人体への影響は?

  テレビ朝日は4日、都内で会見し、1月28日に本社スタジオ内で、BS朝日で放送している「3B juniorの星くず商事」の収録中にアイドルグループ「3B junior」の12歳の女性メンバーが倒れ、意識不明となったため、救急搬送されていたことを明らかにした。

 倒れたメンバーは病院で現在も専門医の治療を受けているという。専門医によると、脳の血管に空気が入り、血流を妨げられている状態で「脳空気塞栓症」だという。

 テレビ朝日によると、収録時、26人のメンバーが5人1組で、ヘリウムが入った声を変える市販のパーティーグッズを使ったゲームを行っていた。メンバーの1人が意識不明となったのは、ガスを一気に吸ったことによるものとみられる。パーティーグッズには「大人用」と記載されていたが、番組スタッフが見落としていた。「吸うと声が変わる」というガスが入っていた缶は5000cc。ヘリウムが80%で酸素が20%だという。商品は日本製で、市販されているもの。警視庁の実況見分が行われた。

 武田徹常務取締役は「当初は早い回復が見込まれ、容体の推移を見守っていたことなどから公表を控えていたが、専門医の診断結果を得ることができ、新たな治療によって回復の兆しも見られ始めたことから、ご家族のご了解もいただき、皆さまにお知らせすることにした」と説明した。専門医の説明によれば、4日には食事をすることもできるようになったが、意識は十分には戻っていないという。現在完治を目指している。

 番組は2月24日に放映予定だが、中止も検討している。テレビ朝日は「収録時の安全管理に問題があった可能性もあり、深く反省している」とした。3B juniorのメンバーは10歳から16歳。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150204-00000098-sph-ent

  

 これは大変な事件ですね。ただでさえ、番組での演出で出演者を負傷させたら大事になりますが、今回は12歳ということで、その責任は更なる大きなものとなるでしょう。今回倒れたアイドルの一日でも早い回復を祈るばかりです。

 ところで、今回の事件の原因となったヘリウムガスですが、テレビや飲み会などで当たり前のように使用されていますが、そもそもの人体への悪影響はないのでしょうか?あれだけ声が変わるのに、何も悪影響がないというのも私としては考えづらいような気もするのですが、、、、

 そこで、今回はヘリウムガスによる人体への影響を簡単に調べてみました。

 

 そもそもヘリウムガスとは?

 

 無色、無臭、無味、無毒で最も軽い希ガス元素である。すべての元素の中で最も沸点が低く、加圧下でしか固体にならない。ヘリウムは不活性の単原子ガスとして存在する。また、存在量は水素に次いで宇宙で2番目に多い。ヘリウムは地球大気の0.0005%を占め、鉱物ミネラルウォーターの中にも溶け込んでいる。天然ガスと共に豊富に産出し、気球や小型飛行船浮揚用ガスとして用いられたり、液体ヘリウム超伝導用の低温素材としたり、大深度へ潜る際の呼吸ガスとして用いられている

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0

 

 なるほど、これを見る限りでは、ヘリウムガスは無害の気体のようですね。

 宇宙で2番目に多い気体とは、驚きですね。

 

 吸うとなぜ声が変わる?

 

 

ヘリウムガスは空気よりも軽く密度も小さい気体です。

音の振動は空気の中では毎秒331メートルの速さで伝わるといわれていますが、ヘリウムガスの中ではなんと毎秒970メートルの速さで伝わります。

ヘリウムガスを吸い込むと、肺や声道の中の気体のヘリウム濃度が高くなり、声は速く伝わり、声帯の振動の周波数も高められ、高い声となって発声されます。

ちなみに二酸化炭素の中では音の速さはもっとも遅く、毎秒258-269メートルといわれています。

ですから、声道の中の二酸化炭素濃度が高くなると、声は低くなるのです。

 http://www.chibenkaku.com/%E3%81%8F%E3%82%89%E3%81%97/%E3%81%AA%E3%81%9C%E3%83%98%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0%E3%82%AC%E3%82%B9%E5%A3%B0%E5%A4%89%E3%82%8F%E3%82%8B/

 

 

 声が変わるのは、ヘリウムガスの軽さにより音の伝わり方を早くしていることから起こっていたのですね。つまり、ヘリウムガスを吸うことにより、体内の気体の比率が一時的にヘリウムガスが高くなり、その結果声が速く伝わるようになり、声が高くなっていたのですね。ただ、いくらヘリウムガスが無害とはいえ、体内の気体を入れ替えることにより、悪影響は起きないのでしょうか?

 

 オーストラリアでは死亡事故が多発していた!

 

  

2011年にJournal of Forensic Sciencesが行った調査によると、オーストラリアでは2005年7月から2009年12月までの間に79人もの死者を出しています。
また、Office of National Statisticsの調査によると、2013年にはイギリスで62人の死者が出ており、2008年と比べると500%増というものすごい勢いで死亡事故が増えてきているのです。

 http://news.livedoor.com/article/detail/9503217/

 

 なんと、オーストラリアでは約4年半で79人、イギリスでは2013年の1年間で62人もの死者を出していたとは!しかし、理論上は吸っても人体には影響のないヘリウムガスが、なぜここまで多くの人の命を奪っているのでしょうか?

 

 

 ヘリウムガスを吸うと肺の中の空気とヘリウムガスが入れ替わるのですが、これは溺れている時に空気と水が入れ替わってしまうのと同じ原理。急に意識を失ったり、呼吸が止まってしまったりして死亡してしまうことがあるのです。

 保険専門コンサルタントのグレッグ・マックグルダー医師は、酸素の割合が18%以下になると呼吸停止の症状が現れ始めると説明。ヘリウムガスは酸素と入れ替えることができるので、ヘリウムガスを急激に吸い過ぎてしまうと酸素の割合が減少し、呼吸停止や死亡事故につながるというリスクが!

ヘリウムガスの入った風船は、ヘリウムガスが100%含まれているものが多いので、これを吸うのは非常に危険。

一方、酸素が混じっているヘリウムガスなど、安全性を強調したヘリウムガスも多く販売されています。

 http://news.livedoor.com/article/detail/9503217/

 

 つまり、いつもテレビで使われているヘリウムガスには、酸素も含まれているため、体内に吸いいれても人体には影響はないようなのですね。しかし、風船のように、ヘリウムガスの比率が高い期待を吸い込んだ場合は、体内の酸素比率が低くなり、最悪の場合死に至ることも。

 今回の事件では、一応酸素比率20%のヘリウムガスが用いられていましたが、使用したのがまだまだ子供の12歳で、それだけの酸素量では不十分だったとのでしょうか?

 

 ヘリウムガスは手軽に手に入り、非常に盛り上がる楽しいものですが、使い方を間違えれば取り返しのつかないことになりかねないので、使用する際は節度ある使い方を心がけましょう!!

 


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