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小さな町工場が生み出した奇跡の方眼ノート「ナカプリバイン」

 Mr.サンデーで紹介されていた、有限会社中村印刷所。72歳の社長とその妻、息子、80歳のアルバイト4人で運営している典型的な小さな町工場である。

 なぜこんな変哲もない町工場がメディアに取り上げられるのか?その理由は、72歳の社長と80歳のアルバイトが生み出した「奇跡のノート」と、そのアルバイトの孫のたった一つの「ツイート」から始まった。

 その経緯を簡単に説明すると、

 

① 中村印刷所は主にノートを製造しているが、生産能力の非常に小さい企業な為、他の大企業との価格競争に負けてしまう。

② そのため、社長である中村は、価格ではなく性能で勝負しようと、新製品の開発を試みる。

③ そんな中、とある小さな製本会社を廃業した老人がアルバイトとして入ってくる。

④ ノートを使用する際に、ページが戻らないよう抑えて使用しなければならないところに目をつけ、お互いの培ってきた技術を合わせ、ノートが180°開く「ナカプリバイン」を製作。

⑤ 商品化する前に、出張先でであった受験生にこのノートを使ってもらったところ、非常に好評で、商品化することを決意。特許も取得。

⑥ 勢いそのままに社長自ら50社近くに営業をかけたが、製品としては評価されるものの、会社の生産能力の少なさから取り扱ってくれる企業は現れず。

⑦ そんな中、とある代理店から発注したいとの連絡があり、それに向けて8千冊もの製品を製作したが、直前になり7割価格を引くことを求められ、この取引を断念。8千冊もの在庫を抱えることに。

⑧ その翌年の正月、80歳アルバイト宅に来た孫娘にノートをあげ、友達にもあげて欲しいと伝えたところ、その孫娘はこのノートをツイート。そのツイートが1日で2万リツイート以上され、「ナカムラバイン」は瞬く間に全国に拡がっていった。

 

 その奇跡のノート「ナカムラバイン」とは、一体どんなノートなんでしょうか?

 

冊子・ノートにつき開いた時、一般のものは折り目の中心部が膨らみますので書きにくく、コピーしずらいので、それを無くすため開発しました。水平開きにしたことにより、書き易く、コピー・スキャナや撮影するとき非常に使用しやすくなりました。 

印刷一筋77年印刷親父・方眼ノートの中村印刷所

 

 ノートの中心部の膨らみという、気づきそうで気づかない部分に着眼点を当てた、素晴らしい製品のようです。ツイートされた当初は、生産が追いつかず中々手に入れることは困難でしたが、今では10冊単位から購入することが可能だそうです。

ちなみに、アマゾンでも販売されていました。

(おそらくテレビ放送の影響ですぐに在庫切れになってしまうと思われるが)

 

 

 老人達の長年培ってきた知恵と技術と、孫娘の何気ないツイートのマリアージュである「ナカプリバイン」。たった一冊のノートから、なんだか明日からの活力をもらったような気がします。