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プロ野球、toto導入へ  その弊害は?

 新国立競技場の更なる事業費を捻出するため、文科省totoの拡大に向けて本格検討を開始した。

 

 そもそも、新国立競技場の建設・運営とtotoの業務はともに、文部科学省所管の独立行政法人日本スポーツ振興センターが行っている。

 

 totoはイタリアの「トトカルチョ」にならい、誰もがスポーツを楽しめる環境の整備や競技者の育成のための財源確保を目的に2001年に導入された。売上金のうち50%は当選者に払い戻し、払戻金と運営費を差し引いた残りを地方自治体、スポーツ団体、国庫に分配し、助成に充てている。

 

 totoプロ野球進出により、更なる事業費が捻出され、日本スポーツの底上げにつながるといったメリットの一方、八百長などのデメリットもあげられる。

 

 かつてプロ野球では、「黒い霧事件」といった八百長事件が起きている。

 この事件は、昭和44年に発覚した事件で、当時の西鉄選手らが暴力団関係者の依頼を受けてわざと試合に負けて金銭を受け取ったという事件である。それに関与した選手らは永久追放を受けた。

 

 こういった事件から、プロ野球へのtoto導入に難色を示す人も多いのである。

 

 たしかに、野球は競技上、非常に八百長がやりやすい。投手は打者の打ちやすいところに投げれば打たれることは容易にできるし、打者もそもそも全力でやっても7割以上はアウトなので、わざとアウトになることも容易である。その日の調子が結果に非常に影響されるため、「調子が悪かった」ということにしておけば、余程わざとらしく行わない限り、まずばれることはないであろう。

 

 さらに、プロ野球はJリーグと違い、試合数が非常に多い。そのため、一試合の重みがサッカーに比べて軽く、そのことも八百長を助長する原因となるのではないかと考えられる。

 

 そのようなことから、プロ野球totoを導入するには、非常に弊害が多いように思われる。

 

 しかし、純粋に事業費捻出のためにプロ野球totoを導入するといった意見自体は非常に良いものだと思う。

 

 そこで私が考えたのは、八百長が起こりずらい試合のみをtotoの対象試合にすればよいのではないかと思う。

 

 例えば、クライマックスシリーズ日本シリーズなど、一試合の重みが非常に大きいポストシーズンや、レギュラーシーズンの終盤(この場合、消化試合は対象外とする)など、レギュラーシーズンの全試合に導入するのではなく、その試合の勝敗によって、チームの成績に大きくかかわるような試合で導入すれば、その勝敗によりチームはおろか選手個人の年俸にも影響が出てくるため、仮に八百長の話を持ちかけられても、それを引き受ける可能性は低くなるのではないかと思う。

 

 まとめ

 事業費捻出のためにプロ野球totoを導入することは良いことであると思う。しかし、それによって八百長が助長されて、プロ野球の面白さを損なわせることは避けたい。そこで、シーズン終盤やポストシーズンなど、一試合の重みが大きい試合にのみ導入すればよいのではないか。